ゴッキー登場.

いや〜、久しぶりにゴッキーが登場しました.
洗濯物をしまいに子供部屋に行った嫁さんが、今まで聞いたこともないような悲鳴とともに、飛び出してきました.
「どうしたの?」
「なんか、ゴキブリみたいな虫がいたような気がする.」

「みたい」だけでそこまで驚かんでもいいのに、と思いました.
ゴッキーに弱い人は、なんであんなにも過敏にゴッキーに反応するのでしょうか.
私もゴッキーは好きではありませんが、普通の虫と同じだと思っています.
フナムシの方が大群でいるので、嫌いです.
ゴッキーは手を出しても噛み付いたりするわけではありませんから、蜂やアブよりは嫌いではありません.
でも、他の虫たちは、たいがい家の外に逃げようとするのに対して、ゴッキーは家の中に隠れようとするので、見つけたときにはとりあえず殺すことにしていますけど.

私はいつものように新聞をたたんで右手に持って、子供部屋に入っていきました.
「どこにいたの?」
「本棚の本の影にいたような.」
本の影では新聞攻撃は意味がありませんので、嫁さんが差し出した殺虫剤を使うことにしました.
私は殺虫剤攻撃はあまり好きではありません.スリッパ攻撃や新聞攻撃などの直接的物理的攻撃の方が信頼性が高いのです.

昔、ある晩、私の部屋にゴッキーが出たことがあります.そのときには「キンチョール」を持って、ゴッキーを追いまわしました.ゴッキーの耐性は大したもので、私が常に「キンチョール」を噴出して、その霧の中にゴッキーを捕獲追尾しているにもかかわらず、猛烈なスピードで逃げ回って、結局タンスの陰に入ってしまいました.
タンスの陰ではどうしようもありません.そのうち死ぬだろうと思って、その晩はすぐに寝たのです.
暑い夏でしたので、私はパンツ一丁の裸で寝ていました.
そのうちに、仰向けに寝ている私の胸の上に何かが落ちてきました.カサカサ動いています.
いや〜な予感がして電気をつけると、瀕死のゴッキーが私の胸の上で痙攣していました.
顔の上でなくてよかったけど.
それ以来私は、殺虫剤攻撃は不完全である、という信念の元、ずっと新聞攻撃を続けてきました.

しかし今日は新聞攻撃はできない状況なので、「ゴキジェット」を使うことにしました.
まず、ゴッキーがどこにいるかわからないので、適当な隙間を狙って「ゴキジェット」を軽くブシュッ.
とたんに、ゴッキーが飛び出てきました.5cmくらいある立派なヤツです.
飛び出てきたゴッキーに2発目をブシュッ.ゴッキーは飛び上がってひっくり返ってしまいました.
でもまだ動いています.
とどめに3発目をブシュッ.
完全にご臨終です.

私は「ゴキジェット」のすさまじい威力に、ちょっと感心してしまいました.
以前「キンチョール」の霧の中を猛烈に逃げ回ったゴッキーですが、「ゴキジェット」では、2発ほどあびせただけで、ひっくり返ってしまったのです.
ちょっとした生物化学兵器の威力を見たような気がしました.

最後にゴッキーをティッシュでくるんで部屋のゴミ箱に捨てたのですが、「そこに捨てないで」と言われて、ゴッキーはベランダのゴミ箱に直行しました.
そのあと、嫁さんは家中のゴミ箱の紙ゴミを集めてゴミ袋に入れ、口を固くしばっていたのですが、何の意味があるのかは不明です.