ネイティブな人の名古屋弁.

まぁ、何弁でも良かったんですが、私が生まれ育った名古屋を選びました.
私は名古屋で生まれ育って、会社に入るまでず〜っと、名古屋でしたから、間違いなく名古屋弁ネイティブスピーカだと思っていました.
でも、名古屋を離れてからテレビで初めて聞いた名古屋弁もあるのです.

たとえば、「久しぶりだねぇ」という意味の「や〜っとかめだがなも」.こんな言葉を使っている人は私の周りにはいませんでした.
ちなみに播州弁では「せんどぶり」と言うらしいですが、そんな言葉も聞いたことがありません.

逆に、名古屋弁と認定されていない言葉でも、私たちが使っていた言葉があります.例えば有名ですが「ケッタ」.わかりますか?
私が小学生のころ、なぜか自転車のことを「ケッタ」と呼ぶようになり、みんな「ケッタ、ケッタ」と言っていました.
語源は不明なんですが、「ケッタマシーン」とか「ケッタリングマシーン」とかいう言葉もあるようで、これも説明になっていませんが、「ケッタ」、「ケッタ屋」という言葉が定着していました.
「チャリンコ」という言葉は全く使いませんでした.

言葉というのは、その土地に住む人が、実際に日常生活で使っている言葉を正とするのが妥当だと思います.そのため、時代の移り変わりとともに、使われる言葉も変わってきます.
「現代用語の基礎知識」や「広辞苑」でさえ、時代に合わせて内容を改訂していきます.

名古屋でも「エビフライ」のことを「エビフリャー」と言っている人はいません.我が家ではトンカツに味噌をかけたことは一度もありません.
正しい方言を理解するには…、そこに住み着くしかないですね.