「大切なお知らせ」.

松下の「大切なお知らせ」が始まりました.
新聞にも全面広告が出ていましたし、テレビでもコマーシャルをやっています.
コマーシャルの出来はいまいちですね.
声が他のコマーシャルに比べて明らかに小さくて、しかも早口なので、何を言っているのか良く聞こえません.
壁に穴を開けて排気をしているストーブが危ないんだな、ということがわかりました.

しかし、私が驚いたのは、松下の株価です.
新聞で死者が出続けているという記事の隣に、「松下の株価下落」と小さく出ていたのですが、人が死んでいるにもかかわらず、¥2000ほどの株価が数十円落ちるだけなんですね.
私は、死者が出ているんですから、株価が半額くらいになるんじゃないかとか、会社がつぶれてしまうのではないかとか感じていたのですが、死者が出ても株式市場では数十円くらいの材料にしかならないんですね.
世の中、冷たいというか、さめているというか、冷静というか、多少人が死んでもビクともしないくらい松下っていうのはしっかりした会社だと、社会が認めているということです.

私のところにも「大切なお知らせ」が来ました.
車のリコールです.
オートマのオイルポンプの羽根が異常摩耗して、最悪の場合には走行不能になるらしいです.
その原因は制御コンピュータのソフトバグ.
不具合が出る場合と、出ない場合があるということですので、恐らくはワークエリアの初期化忘れのような初歩的なミスなんだと思います.

そのチェックとソフトのバージョンアップで作業に2時間ほどかかるらしいです.
今時のマイコンにしては、とっても時間がかかるもんだなぁと思います.
しかしまあ、こうして全国の人間に動いてもらってバグの修正をしてもらっている、その原因を作った人はたった一人なんですよね、きっと.
私も同じソフトを作っている人間として、その人が、バグを出したことについてどんなに責任を感じて気にやんでいるかと思うと、ちょっとかわいそうな気がします.