先日、私の親父が脳の血管バイパス手術を受けました.頸動脈が詰まっていたらしいのです.で、脳に行く血液が不足していて、脳梗塞を起こす可能性が高いと.それを避けるためには頸動脈をバイパスする血管を作って、血流をよくしてやる必要があるということでした.右利きであり、また言語野が左脳にあることから、左脳のバイパスを優先して行うことになりました.
手術は名古屋の日赤病院でしてもらったのですが、年間100件ほど行っている手術で、失敗例もほとんど無く、先生が言うには、「手術ですから100%とは言いませんが、99%大丈夫です」というレベルの手術でした.
手術自体は大成功だったそうです.先生も満面の笑みで「大丈夫です」と言ったそうです.
ところが、手術後、左脳の血流が上がった直後に、親父殿は左脳に大規模な脳梗塞を起こしてしまいます.脳梗塞を防ぐための手術が済んだ直後にです.
脳梗塞のその上に、肺炎を併発して、高熱が出て2〜3日、生き死にの境をさまようことになります.
ところが、もうダメだろうと思って母親が私たち兄弟を名古屋に呼び寄せたその日に、ケロッと回復してしまいました.病室(ICUです)に入っていくと、「おう、なんだお前ら」と、平気な顔で笑っていました.
なんやねんそれ、と思いながら姫路に帰ってきたのですが、先日書きましたとおり、親父殿のかわりにiBookG4が逝ってくれたようです.ハードディスクは救出できたのですが、それを取り出した残りはジャンク品としてオークションで売ってしまいました.結構な値で買ってもらえました.売れば財源、捨てればゴミ、ということです.
さて、パソコンが壊れてしまった後、後継機種をどうするか、母親と相談したのですが、親父殿はもう二度とパソコンなんていじれないかもしれないのです.脳梗塞を起こしていますので、いろんな所がやられています.幸いなことに、言葉には支障が無く、運動機能のマヒもほとんど無いのですが、数の概念が無くなってしまったようです.
「ミカンが5個あって2個食べたら残りは何個?」と言っても、「さーいくつかなー」と言った具合です.
その他具体的にどの部分に障害が残っているのか、やってみないとわからないようなのです.だから、パソコンも触ってみないと使えるのか使えなくなっているのかわからないのです.そのパソコンが壊れてしまって、次の機種を買うべきかどうか.買っても全く無駄になるかもしれないのです.
結局、買うことにしました.退院してきたら、以前と同じ環境が復元されているように手はずを整えました.そのためのパソコンMacBookが到着しました.とりあえず、移行アシスタントで取り出してあったiBookのハードディスクの内容をコピーします.それから、ソフトウエアアップデートを当てて、iPhotoを起動しますと、以前とはバージョンが変わっているようで、ライブラリの再構築をしました.
これで、以前の環境と同じ状態に復元できているはずです.
さあ、このパソコンを彼は使うことが出来るのでしょうか.楽しみです.
播州人
人間の脳は使えば使うほどよくなるらしいです。いいリハビリになるのではと思います。極端な例ではてんかんがひどいと大脳の半分をとっちゃうことがあるらしいですけど、それでも人間はなんとか対応するらしいです。
NON
人間の身体と言うものは不思議なもので
足らなくなった昨日は他の部分が補完しようと
眠っていた機能が作動するようです。
幸い運動機能の障害も出ていないようですし、
パソコンを使うと言う、指先の運動は
身体にも、脳にも良い結果をもたらすんじゃないでしょうか?
指先を使わない人ほど、早くぼけるらしいですしね。
korukoru2
ご心配をしていただいた方ありがとうございます.おかげさまで、昨日退院してきたそうです.さっき電話をしてみたら、受け答えは普通でした.でも、時々おかしくなってしまうことがあるようです.
まあ、人間70才を超えて、どこもおかしいところがないということもないでしょうから、これも新しい個性のひとつと認識して、今後はつき合っていこうと思っています.
せっかく買ったMacBook使えるだろうか.でも使えなかったら私がいただくだけだけれど.