私は結構なお茶飲みでした.母の実家が静岡県の掛川にあったから、結構いいお茶(高級品というわけではない)を年に一回まとめて購入して、冷蔵庫で冷凍保存したりして、一年中新茶に近いお茶を飲んでいたから、実家にいたときにはよくお茶を飲んでいました.食後には必ず飲んでいた.子供の頃からそうだったので、舌がお茶の味を覚えているのです.
で、今日、会社で給茶器のお茶を飲む機会があったのだけど、飲んだとたんに思わず吹き出しそうになった.味が変である.不自然.これは、そう味の素の味がするのです.そういえば、お茶が美味しいのは、お茶の中にうまみ成分があるからだと、確か「美味しんぼ」に書いてあった.だからって、安いお茶に味の素を混ぜてうまみ成分を補おうという発想は、三造酒を作った日本人ならではの発想です.
世間一般ではどうなっているんだろうと思って、早速近所のスーパーでお茶を買ってきて飲んでみました.中の上くらいの価格のもので、「掛川茶」と「宇治茶」.掛川茶の方は残念ながらあきらかに味の素が入っていました.宇治茶の方はちょっと渋みが強くて、味の素の味かどうかはわかりませんでした.
しかしスーパーに売っているお茶全部がそうなんですが、成分表示に「原材料:緑茶」としか書いてないんです.着色料とか、味の素のような食品添加物の表示義務はないんでしょうか.
日本人というのは、どうしてこうも自分たちの食文化に鈍感というか、食文化をないがしろにするのに何の抵抗も感じないのかと思います.「純米酒」という日本酒があります.でも日本酒はお米から作るのが当たり前で、純米以外のお酒は日本酒ではないはずです.でもお店の日本酒売り場には、米以外の原料が入ったお酒を日本酒として販売しています.
私の唯一の外国のお友達が、ドイツにいるのですが、彼に一度聞いたことがある.ドイツには純ブドウワインというのはあるのかと.彼が言うには、ドイツ国内では、ブドウ果汁以外のものを原料にするものはワインとは呼べない決まりになっているそうです.水を加えることすらダメらしい.それくらい厳格に食文化を守っているんです.
また、ドイツには古くからビール純粋令というのがあって、ビールには麦芽、ホップ、酵母と水以外のものを使ってはいけないと昔から決められています.まあ、ビールは日本人にとっては比較的新しい食品なので、日本では日本人向けにアレンジした原料を使っていても、納得できないことはありません.が、最近の発泡酒、その他の雑酒ブームは、なげかわしいというか何というか、「何でそんなに節操がないの?」と思えてしまいます.売る方も売る方ですが、買う方も買う方なんですよ.
私も発泡酒、その他の雑酒、試しにいくつか飲んでみたことはあるのですが、あきらかに味が変です.特に、その他の雑酒.これはビール風飲料と呼ばれることもありますが、まさに、ビール風味の汁にアルコールを添加して炭酸を圧入したたような味です.これだけのものを安価に作ってしまう企業の技術と努力は認めますが、こんなものを正々堂々と売っている態度はちょっといかがなものかと思ってしまいます.
お茶に味の素のショックで、何だかまとまりのない文章になってしまいましたが、要するに、日常的に口にするものには、もっと気を使ってもいいんじゃないの、と思います.
korukoru2
ありがとうございます.まだ読んでいない本です.
というか、私、ほとんど本を読まないものですから….
今度読んでみますね.