別に哲学的なことを言おうとしてこんなタイトルを付けたわけではありません.昨日に続いて、今日もバランタインのスコッチをいただいているという、それだけの意味です.味の感じ方の記録として、今日のこの文章を書き留めておきたいと思います.
昨日は、伊達邦彦さんに敬意を表してストレートで、今日は、少し趣向を変えるということで、ロックで飲んでます.ちなみに、昨日飲んでいたグラスはちょっと小さめのロックグラスというか、ちょっと大きめのショットグラスというか、そんなグラスで飲んでいました.今日はロックグラスです.
同じお酒でも、ロックにすると味も香りもまったく変わりますね.昨日は常温ストレートで、樽の香りとか、後味の甘さを強く感じましたが、ロックにすると、これがガラッと変わります.
グラスに氷を入れてスコッチを注いで、最初の一口目.氷による温度低下と加水によって、口当たりは非常にすっきりとしています.でも、最初の一口目を飲み終わった後、強烈なスモーキーフレーバーがおそってきます.最近は「ラガヴーリン」などという、強烈にスモーキーなスコッチを飲んでいましたが、それに勝るとも劣らない強烈さです.
でも、この香りは二口目にはもうすでに消えています.加水によるものか、温度の低下によるものかわかりませんが、スモーキーさは非常に薄まります.ここらへんが良くできたウイスキーを飲むときの醍醐味なのかもしれません.
一杯のグラスですが、だんだん温度が下がり、だんだん加水されて、ウイスキーの味も刻々と変化していきます.もちろん、飲み手は、飲めば飲むほど酔っぱらっていきますので、味の感じ方も変わってきます.グラスに残った最後の一口は、水割りと同じ感じでしょうか.樽の香りと、かすかな甘みが残ります.
さあ、今日も、これで最後の1杯にしようと思います.氷を追加してスコッチを注ぎます.何回転か氷を回して一口目、やっぱりスモーキーです.もう6杯くらい飲んでいますから、だいぶん酔っぱらっているのですが、あまりのスモーキーさに咳き込んでしまうほどです.二口目、これなんでなんでしょうね、スモーキーさが薄れます.加水のためなのか、温度が下がったせいなのか.
飲んでいる課程で、時間とともに味や香りが変化していくというのは非常に面白いと思います.日本酒なんかでは、あまり一般的でない状況だと思います.こんなにも複雑に味わいの変化するお酒、しかも蒸留酒(醸造酒ではない)を作る技術には、感服いたします.でも、世界最高度のアルコール度数を誇る醸造酒であるところの日本酒、これも最近ご無沙汰していますので、一度飲みに行きたいと思います.あ、でも、太らない程度にね.
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