うちの娘はこのたび小学校の新2年生になったのですが、クラッシックバレエを習いだして、さあ2年か3年か、というところで、今年初めてバレエの発表会に出させてもらうことが出来ました.その発表会を見に行ってきました.私はバレエのバの字にもかすらないような人間なので、バレエというものを初めて見たのですが(うちの子の練習風景も見たことがないのです)、まあ、いろんなことを感じました.以下、思いつく順に.
まず、男性陣について.うちの子が通っているバレエ教室にも、男性は一人もいないそうです.今回の発表会でも、男性は全て他の教室からの借り物だそうです.みなさん、ジャンプなら2回転、つま先立ちなら3回転、ステップなら20回転くらいは平気で回るような強者ばかりです.今回の発表会だけかもしれませんが、バレエというのは、やはり女性が主役で、男性は引き立て役のように感じました.男性の衣装もちょっとどうかと思います.たとえば女性であれば、ロングスカートやいかにもバレリーナというようなボバッと膨らんだスカートなんかを着ていますが、男性は、王子の役であれば、上半身は王子の衣装なんですが、下半身はタイツ一枚で股間がモッコリ、という感じです.なんでタイツ一枚にこだわるのかがよくわかりません.
女性について.やはり、主役を張るような人はすごいですね.バレエ教室でもだいたい高校生以上くらいの人だと思うのですが、動きがハンパじゃありません.私の子も、家でちょろっとバレエのポーズを取ったりするのを見て、「お、バレリーナらしいやん」という手や足の動きをするのです.でも、舞台に立ってみると、ジャリジャリの一番下の役なんですよね.見ていて恥ずかしいくらい.それが10年も続けるとあんな動きになるのかと思うと、ちょっと感動ものです.
一番印象的だったのは、足首の動き.女性は男性に比べて、つま先立ちでいることが多いです.そして、つま先立ちで足首が伸びたときの動きの固さと言うんですかね、すごいです.「チタン合金製、中空構造、肉厚0.5mm」っていう感じですかね.カッチーンと固まっています.しかもその足を振り回すときの動きの速いこと.何とも軽々と足を振り回します.で、一転してかかとが地に着いたときの動きの柔らかなこと.バネのような柔らかさというか、シルクのような優しさというか、本当にすごいです.普通の高校生で、ただ昔からバレエを習っているというだけであれだけのことが出来るということに感動です.
さて、4部構成の最後の部で、何でかわかりませんが草刈民代さんなどという、私でも名前を知っているようなすごい人が出ることになってまして、そのステージを拝見しました.まあ、彼女はプロですから、先の普通の女子高生のステージのような感動はなかったのですが、その技のすごさに圧倒です.白鳥の湖の中の一部を踊ってくれたのですが、まあ白鳥の湖で一番有名なあの曲です.最初舞台に出てきたときに、両手で白鳥が羽ばたく動作をしていたのですが、隣で見ていたうちの子が思わず「タコさん?」と言うほど動きがなめらかなんです.本当に手に骨が入ってるの?と思わせるほどユラユラ動くんですねぇ.あれはどうやったら出来るんでしょうか.それから、大きなステップを踏んだり、ジャンプの着地の時なんかには、普通は「ドン!」と音が聞こえるのですが、草刈さんはその音がしないんですねぇ.何ででしょうかねぇ.手の動き、足の動き、全てが不思議でした.あんなことが人間にも出来るんだぁ、と感心させられる舞台でした.
今回見に行ったのは、ジャリジャリも総出演のバレエ教室の発表会でした.音楽も全てカラオケだったのですが、もし本当の「何とか国立バレエ団」で生のオーケストラだったら、さぞかし感動的なのではないかと思います.何か機会があれば、ぜひ、本格的なバレエも見てみたいな、と思わせられる発表会でした.バレエ鑑賞初心者にはちょうどよかったかな.
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