幻魚白蝦蛍烏賊

もう、いつ頃注文したのか忘れてしまうほど前に頼んだキーボードが、やっと届きました．AppleStoreで注文の内容を確認したところ、8月28日に注文をしています．1ヶ月以上かかったわけです．生産が注文に追いついていないんでしょうか．このワイヤレスキーボードって、そんなに人気商品なんですかね．

私が今まで使ってきたキーボードは、もう10年以上も前に使っていた、LC575というMacに付属していたものです．ADB接続ですので、当然、最近のMac（USB接続）には、そのままでは使えません．たしかiMateとかいう、ADB-USB変換ユニットを使って接続しています．このiMate、けっこう優れもので、ADBの電源スイッチを押すと、USBのD-端子をGNDにプルダウンするという、ちょっと前のMacで使えた、電源投入機能もちゃんと使えるようになっていました（最近のMacは、USB端子からの電源制御が出来なくなっていますので、無意味なんですけど）．でも、10年以上前のキーボードを最新のMacにつないでもちゃんと使えるようにするiMateって、やっぱりすごいと思います．今までありがとう．

さて、新しいキーボードですが、見た目のインパクトに反して、けっこう使いやすいです．造形的にあまりにも過去の例を無視したような作りですので、違和感というか、拒否反応みたいなのが出るかと思ったのですが、使ってみると、思いのほか使いやすいです．この文章も新しいキーボードで打っているのですが、タイプミスは前のキーボードの時より減ってます．なんかしっくりこないのは事実なんですけど、ちゃんと打ててます．かなりよく考えられたデザインで、実は使いやすいものなのかもしれません．

このキーボードには、他にもAppleらしいこだわりがあります．まず、iMacと同じく、ネジが1個もないんです．表も裏もツルペタです．どうやって組み立てているのかさっぱりわかりません．シャーシにアルミを使っているせいでしょうか、薄っぺらいのに、ちゃんと剛性もあります．ヘニャヘニャした感じはいっさいありません．

それから、これはまさにAppleらしいこだわりだなぁ、と思ったのが、電源のインジケータです．とりあえず、箱から出して、電池を入れて、電源スイッチを押すと、電源スイッチの近くで緑のLEDが点滅します．ここら辺で無意味に青色LEDを使わないところもAppleらしいのですが、よく見ると、LEDの点滅がちょっと変なのです．なにかなぁ、と思ってよく見てみると、変です．光っているときには緑のLEDなんですけれど、消えているときにLEDがある場所に何もないんです．言っている意味がよくわからないと思うのですが、現物を見てもらえばすぐわかると思います．LEDが消えているときには、そこには何も無くって、まわりのアルマイト処理されたアルミの地金と同じ色なんです．正面から見たり、斜めからすかしてみたりしてみましたが、どう見てもアルミです．でも、電源キーを押すと、アルミの中でLEDが光っているのです．

どうやったらこんな不思議なことが出来るのか、無い知恵を絞ってみましたが、アルミにレーザなどで、目に見えないほど小さな穴を多数開けて、その裏にLEDを配して、穴経由でLEDの光を見せているとか．でもおかしいですよね、電源表示のLEDなんて、なにも隠す必要なんて全然無いじゃないですか．CapsLockのLEDは同じ緑なんですけど、思いっきり表面に出てるし．なににこだわって、わざわざLEDを隠すような実装をしたのか理解できません．デザイン重視っていうことなんでしょうか．でもそこまでやらんでも良いような気がします．

機能的には、左の下にファンクションキーを使うためのfnキーが追加されたおかげで、Ctrlキー、Optキー、Cmdキーが、１つずつ右にずれているのが気になります．Cmd+WとかCmd+Sとか、使い慣れたショートカットの時の左手の感覚がちょっとずれています．あと、ATOKでカナ変換するときのCtrl+Iとかの時に、まちがってfnキーを押してしまいます．カーソルキーが逆Tの字配置になって使いやすくなったはずなんですが、右手は以前のカーソル配列に慣れてしまっているので、時々カーソル移動中に全然違う方向に行ってしまって、カーソルを見失います．テンキーがないので、数字の入力がしにくいです．まあ、どれも慣れの問題なんですが、慣れるまでにどれくらいかかるのか．

あと、ちょっと気になっていたんですが、ワイヤレスキーボードから、Macのスリープが解除できるのか．ちゃんと出来ます．まさか出来るとは思っていなかったのですが、Optキー押しで起動すると、ちゃんと起動ボリュームの選択も出来ます．なかなか優秀です．

と、ここまで文章を打ってきましたが、ストレスを感じることはほとんどありませんでした．むしろいつもよりキーを打つスピードが速いような気がします．けっこうよくできた製品だと思います．買って損はなかったです．でも、電源LEDの仕組みがどうなっているのか、これはやっぱり気になるなぁ．