「Eye-Fi」というカードのことを、とあるサイト(どこだったかは忘れてしまった)で見つけたのは、一週間くらい前だったと思います.ググってもらえばわかると思いますが、ようするにSDカードの形をしていて、2GBの容量があって、SDカードの代わりにカメラに内蔵しておいて写真を撮ると、その写真がすぐに近所のWi-Fiのネットワークに乗って、設定されたところに転送されるというカードです.Macの場合はiPhotoに転送することが出来るみたいだけれど、このカードはインターネット上の「一般写真共有サイト」っていうんですか?(よく知らないんだけれど)、そこにも自動的に写真をアップロードする機能があるらしい.そっちのほうがウリらしくて、カメラで写真を撮ると同時にネット上で公開が出来る、なんてことを宣伝している.日本ではまだ発売していないようで、下記のアメリカのサイトから購入しました.
Eye-Fi Wireless Camera SD Memory at The Photojojo Store
ブツが$99.99で、送料が$30の、合計で$129.99ってどうよと思ったのですが、とりあえず購入しました.って、とりあえず購入したとたんに、新製品が出て、しかも私が必要としている、Macへのアップロード機能のみのものは$79.99で発売になったなんて、こういう世界ではよくあることですが、ちょっと悔しいです.以下、現在の製品ラインナップ3種類の紹介サイト.
Eye-Fi ? Products
私としては、自分が撮った写真をネットで公開する趣味はないし、実際にホームページやネットオークションで使う写真でも、取ったモノをトリミングしたり、イメージの自動階調補正をかけたりするので(そのぶん写真を撮るときにいいかげんな気持ちで撮っているんだと思う)、そのままネットに上げる機能は、あんまりありがたみがない.iPhotoに読み込むにしても、USBケーブルでカメラを接続するだけなので、これといって面倒なことではなく、したがって「Eye-Fi」が自動的にパソコン内に写真をアップロードしてくれることもそんなに特段便利な機能というわけでもない.
じゃあ、なんで買ったのかといえば、あんなちっちゃなカードで技術的にWi-Fiに接続することは可能なの?っていうことが疑問だったから.そのことについて私の友人とも話をしたのですが、時代が時代ですからWi-Fi関係の回路をSDカードに内蔵することは可能だろうと.でも、アンテナはどうするの?.あれはインピーダンスマッチングを取るために物理的にある程度のサイズは必要でしょう.それをどうやって解決してるのかな、というところがとっても疑問だったのです.ところが、これもブツを購入したあとで気がついたのですが、「Eye-Fi」を分解した人がいました.それが以下のサイト.
The Eye-Fi Card - Dissected | IkonTools
この中で「7」と書いてあるのがアンテナ.なんにも見あたらないのですがコメントには「Under solder mask, runs along length of card」とあります.SDカードの幅いっぱいにパターンでアンテナを作っているみたい.Macminiを分解した方はご存じだと思いますが、MacminiのAirMac用のアンテナも基板で作ってあります.でもそのサイズはちょっと大きめの切手大.SDカードの幅じゃ足りないんじゃないのかな、と思っていました.そうこうしているうちに、ブツが今日届いたのです.
パッキングがとてもユニークで、インストールがとっても簡単で、っていう話はネットにもたくさん出ていますのでここでは割愛します.インストールの最後で、「さっそくカメラで写真を撮ってみて」という段階があるんですけど、そこでエラー発生です.カメラは普段愛用しているパナソニックのFZ20を使ったのですが、写真を撮ってもさっぱり転送されない.そのうちタイムアウトになりました.それではと、海水浴用防水仕様のペンタックスOptio W10に突っ込んで写真を撮ってみたら、転送開始しました.でもやたらと遅い.私は2560x1920の解像度で写真を撮っているのですが、1枚転送するのに1分くらいかかる.転送中はMacの画面右上にサムネイルとプログレスバーが表示されます.
ウチではAirMacのベースステーションはリビングに置いてあって、私の部屋からは10mくらい離れています.ひょっとして電波が弱いかと思って、カメラをベースステーションの近所に持って行ったら、あっという間に写真転送完了しました.やっぱりアンテナが小さいので、電波が強くないとダメみたいです.しかし、写真撮ってはリビングまでカメラ持って走っていくのもどうかと思いますよね.ちょっと考えてみて、私の部屋にあるAirMacExpress(AirTunes機能しか使っていない)を、WDSリレーモードにしたらどうなのかなとおもって、AirMacユーティリティで設定し直してみたら、正解でした.今度はMacの前で写真を撮ると同時に転送が始まって、1枚5秒くらいで転送できます.これならまずまず使えるレベルです.しかし、FZ20に差し替えると、やっぱり転送してくれません.シールドが効いているのかと思って、SDカードのふたを開けた状態で写真を撮ってみたのですが、やっぱり転送してくれません.どうもFZ20では使えないみたいです.
さて、iPhotoを起動してみると、ちゃんと写真が読み込まれています.今日の日付の「アルバム」が新規に作られて、そこに写真が入っています.「最後の読み込み」にも写真が入っているのですが、これは本当に最後の読み込みで、最後に撮った1枚分の写真しか入っていません.「ライブラリ」の「写真」の中には、当然撮った写真は全て入っているのですが、「最後の読み込み」に入るのが、最後の1枚っていうのは、ちょっと使いにくいかもしれないです.また、「イベント」で見ると、1回の転送が1つのイベントになるようで、Macの近くで写真を撮ると、1回撮るごとに写真が転送されますので、それが全て1つ1つのイベントになってしまいます.これもちょっとどうかと思います.
ということで、私にとって実用性はちょっと「?」です.普段使っているFZ20で使えないのは残念です(使い方が間違っているのかもしれないけれど).しかし、知的好奇心はしっかり満足させてもらいました.納得できました.これで$129.99は、高かったのか、安かったのか.
コメント