こんなモノまでオープン化?.

最近ちょっと興味があって、車のECUについて調べています.最近の自動車には本当にたくさんの組み込みマイコンが搭載されていますので、いってしまえばそれはみんなECUなのですが、普通ECUといえば、エンジンの燃料制御をしているコンピュータのことですね.

エンジンの制御にマイコンが使われ出したのは、たしかトヨタが最初で、その頃はEFIと呼んでいたと思います.目的は馬力をかせぐことよりも、排気ガス規制をクリアするためだったかと記憶していますが、その頃私はまだ車を運転するような年齢ではなかったので、はっきりとは覚えていません.初期のECUは、ROMが外付けになっていて、その中に、エンジンの回転数やアクセル開度、エアフローセンサー(エンジンがどれだけ空気を吸っているか測るセンサー)からの信号や、水温などの情報から、必要な燃料噴射時間を計算して(といってもほとんどがテーブルからデータを取ってくるだけ)、その値に従って燃料を噴射していました.ということで、そのROMを書き換えて(もしくは交換して)やればエンジンへのガソリン供給量を変更することが出来るわけで、その手を使ってエンジンのチューニングをすることを「ROMチューン」とか呼んでました.ROMがCPUに内蔵されてワンチップ化すると、ROMだけ交換は出来なくなりますので、ECUごと交換する「コンピュータチューン」というのもありました.

現在では、ECUに使用するマイコンも、フラッシュROM搭載のモノになってきていて、あらかじめ用意されているメンテナンス用のコネクタから、ROMのデータをピューッと読み出したり書き込んだり出来ます.まあ、メーカからしてみれば、なにかバグがあったときに、ディーラーなんかで簡単にバグ修正ができるので、とってもメリットがあるわけですね.

そのコネクタ、および、マイコンのROMデータ通信プロトコルと、ROMデータマップを、解析したのか、盗み出したのか、業界標準規格があるのか知りませんが、メンテナンスコネクタに接続するだけでメーカ製のデータを書き換えることで、最高出力やトルクアップをうたったり、速度のリミッターカットを出来るようにするといった製品も出来ているんだなぁ、ということを最近知りました.けっこう高いです.何万円もしますが、本当に自社で解析して開発した製品であれば、開発費を考えれば、それくらいの価格にはなるでしょうな.

と、いろいろある製品をながめていたら、以下のようなサイトを見つけました.

EcuFlash - OpenECU

「OpenECU」なんて言ってますけど、これってOKなんですかね.製品に組み込まれたソフトウエアですから、それを解析すること自体はたぶんOKでしょうね(悪用しなければ).そのツールを使って、メーカ製のROMデータを書き換えることは、違法?合法?どっちなんでしょうか.著作権違反とかでしょうか.車の改造であれば、例えば最低地上高や車幅が変更されているとか、排気音が規制値より大きいとか、そういうのははっきり違法ですよね.その昔やっていた(今でもあるのかな?)キャブレターを大きなモノにするとか、エアクリーナを効率のいいモノに交換するとか、そういうことってそもそも違法なんでしょうかね.燃費がよくなるグッズなんていうものもありますが(アレが効くとは思えませんが)、そんなのは当然違法ではないですよね.ECUのソフトを書き換えるのって違法なんだろうか.その結果、スピード違反とかすれば違法ですけど、そんなことはROMを書き換えなくても違法ですしね.ECUの内容をオープンに解析することってイイんだろうか.なんか、気持ち的にはダメなような気がするけどなぁ.