幻魚白蝦蛍烏賊

街ではもう、どこもかしこもクリスマスムード真っ盛りです．いつからでしょうね、11月に入ったとたんにクリスマスモードに切り替わるようになったのって．小売業としては、他にイベントらしいイベントがないもんだから、クリスマスをどんどん前倒しにしていって、いつのころからか11月にはいるともうクリスマスモードです．それにいいように流されて、うちの娘の最近の話題といえば、サンタクロースにどんなプレゼントを頼もうか、という悩みばっかり．

うちの子がおもちゃについての情報を仕入れるのは、毎月買っている「ちゃお」という雑誌の広告なんですけど、最近はDSのカセットの広告が多くて、昔ながらのおもちゃというのはなかなか無い．そんな数少ないおもちゃの中から、やっとうちの子が選んだのが「うぇぶぐるみ」というモノ．買うのは「ぬいぐるみ」なんです．で、それにカードが付いていて、そこに秘密の番号が書いてあって、所定のWebサイトでその番号を打ち込むと、自分だけの部屋がもらえて、そこでぬいぐるみを育てて、アイテムを買って、イベントがあって、お友達を作って、って、子供向けのあっちの世界なわけですね．

「これって、ぬいぐるみをもらうんだよねぇ」
「そうだよ」
「で、カードの番号をインターネットで入れるんでしょ？」
「そうだよ」
「で、インターネットでぬいぐるみを育てるんでしょ？」
「そうだよ」
「だったらさぁ、サンタさんには『うぇぶぐるみ』のカードだけ3枚くださいってお願いしたらどう？」
「なんで？」
「だって、ぬいぐるみを最初にもらっても、そのぬいぐるみを育てることは出来ないんだし、育てるのはインターネットの中のぬいぐるみなんだから、カードだけあればいいじゃん」
「そういえばそうだね．じゃあ、ぬいぐるみの意味無いやんか」

ということで、私の絶妙な説得で「うぇぶぐるみ」は却下されました．

先日の月曜日（一般には祝日．私の会社は出勤日）、嫁さんと一緒に近所のトイザらスに行って、女の子用のおもちゃを一通り見てきたらしいのですが、下の子は欲しいおもちゃがすぐに決まったものの、上の子は「どれが欲しいかわからへん〜」と言って帰ってきました．

「ところで、去年は何もらったの？」
「え〜っと、なんだったけ〜、忘れた」
「忘れたって、大したものじゃなかったわけね」
「多分そう」
「せっかくサンタさんにもらったのに、申し訳ないじゃん．何もらったのさ」
「え〜っと、なんだったっけなぁ」
「メイクセットじゃないの？（嫁さん）」
「あぁ、そうそう、メイクセットもらったんだった」
「それは結局、あんまりよくなかったの？」
「そう、使ってみたら思ってたほどよくなかった」

って、そういえば、去年のクリスマス前に、明石のトイザらスまで高速を飛ばしてメイクセットを買いに行ったのでした．すっかり忘れてた．その苦労がまったくムダになったとはいえ、別に怒る気にはならなかったのですが、あんときはホント腹が減って、ケンタッキーで食べたチキンがうまかったよなぁ、なんて思い出しました．

「せっかくサンタさんにお願いしてプレゼントもらうんだから、使ってみたら面白くなかった、なんてことがないように、ちゃんと使えるものを頼まないとダメだよ」
「え〜、何がいいか全然わからへん〜」
「じゃあ、今年の分のプレゼントは来年にまとめて2年分くださいってお願いしたら？」
「それはダメやろ〜！」

どうやらまだしばらくはサンタさんに何を頼むか決まりそうにありません．サンタさんは注文が確定してからプレゼントの手配をしますので、出来るだけ早く注文を確定してください．日が迫ってくると、また去年のように高速を飛ばしてプレゼントの確保に走らねばならず、サンタさんに多大な苦労をかけることになりますので．

ちなみに上の子は小学校3年生．「××君が『サンタクロースって本当はお母さんなんやで』って言ってたけど、そんなのウソだよねぇ」なんて言っています．いったい何歳までサンタクロースが来てくれるんでしょうかね．