Macmini Mid 2010の到着と分解と改造.

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いや、引っ越しをしたんですけれどね、その顛末やらその後の様子なんかを書こうと思っていたのですが、そうこうしているうちに月日は飛ぶように過ぎているわけでして、それについてはまたそのうちに書きますが、今回は、到着したばかりの新しいMacminiの改造についてです.MacBookProにSSDを入れて、あまったハードディスクを「MCE OptiBay ハードドライブキット OBSATA0GB-UNB」を使って光学ディスクと交換したということを以前書いているのですが、同じことを新しいMacminiにしてやれば、とても小型スマートでサクサク使えるMacになってくれるのではないかと思ってやってみました.以下、その内容です.


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まず、底面のふたを外して、とりあえず目についたネジを外してみます.うちにある一番小さな六角レンチが使えました.


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次に、アミのネジを外します.トルクスレンチの9番です.


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アミのネジの後には、なんだか樹脂かゴムでできたみたいなブッシュだかワッシャだかわからないものがついていました.これの意味は、最後に組み立てたときにわかります.


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ファンのネジを外します.6番のトルクスレンチです.トルクスレンチは1番ぐらい小さめのものでもネジが外せてしまうため、番手は1つくらいはズレているかもしれません.


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ファンのネジのうち、手前側の1本はこんなへんな形です.どうやってファンにはめたのかと思って下に引っ張ってみたら、かんたんに抜けました.


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わかりにくいですが、左側のプラスチックカバーを外してあります.この部品は電子部品ではなく、純粋に空気の流れを制御するための部品のようです.


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アミを外します.裏には無線アンテナの配線がありますので、注意して外します.


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アミの下、一番奥に見えている、黒いシートで覆われているのがハードディスクです.この状態で抜き出すことができます.手前側を浮かせて、メモリのコネクタにギリギリで干渉しないように、静かに抜き出します.SATAケーブルと、温度センサが2個つながっていますので、忘れずにコネクタを外しておきます.電源配線以外のコネクタは全て上に引っ張り上げると外れるタイプですので、間違って水平方向に引っ張らないようにします.


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外したハードディスクです.320GBです.


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ハードディスクのSATAコネクタに温度センサーがついています.


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ハードディスクの反対側にも温度センサーがついています.今までのMacminiにはこんなにあちこちに念入りに温度センサーなんてついてなかったですよね.それだけ熱設計がシビアってことでしょうね.


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光学ドライブにも温度センサーが.


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わかりにくい写真ですが、ロジックボードユニットをごっそりと抜き出した状態です.ツメで引っかかっているのですが、外すことを考えた角度のツメですので、そんなに苦労なく外せます.ただ、外す際には結構しっかりと力をかける必要があります.私は、本体の前面側からメモリコネクタに親指の腹を当てて、ゆっくりを押し出しました.2mmも出れば、あとはズルッと引き出せます.


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電源ユニットを外そうとしたのですが、ウンともスンとも言いません.いったいどーなっているのかとケース内部をのぞいてみると、コンセントの部分がしっかりと本体のアルミ筐体のスリットにはまり込んでいます.樹脂製ですが、厚さは2mmほどあり、たわませて外すものではありません.いったいどうするのかとしばらくみていたのですが、コンセントの下に、なんだか変な形の金属プレートがはさまっています.これは何かと触ってみたら、スルッと外れました.その状態でコンセントをねじるんですね.


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こんな感じでねじると、スリットから外れて電源ユニットを抜き出すことができます.ホントによく考えられた構造設計です.


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電源ユニットは、ズルズルと出てきます.


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外した電源ユニットと、電源ユニットを固定していた金属プレート.


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その後、光学ドライブもかんたんに外せます.ドライブには、固定用の樹脂製フレームがついています.


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はいココで、MacBookProに移ります.これが今までついていたSSDです.プラスチックのフレームは外してあります.


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そしてこれが、今まで入っていたOptiBayに搭載されたハードディスクです.


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Macminiに搭載されていた光学ドライブ(左)と、光学ドライブの取り付けフレームにはめ込んだOptiBay(右)です.


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この、光学ドライブを固定していたネジでOptiBayを固定しようとするのですが、ココでちょっと問題が.見ての通りこのネジは、ボルト形状であり、タッピングネジではありません.が、OptiBay側は、タッピングネジが打たれることを前提として、ただ単に穴が開いているだけでネジが切ってありません.まあ、OptiBayの筐体は比較的柔らかい樹脂製なので、こういう時には、力任せに無理矢理ネジをねじ込んでも、そこそこ固定はできるんですね.


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こちら側の2本は無理矢理ねじ込んで、何とか固定できましたが、反対側はいけません.OptiBayのネジ穴の位置が大きくズレているため、タッピングでもないネジを打つことができません.


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はいこういう時は、迷わず両面テープですね.ちょっとスペースも空いていたので、厚さが1.5mmの両面テープで固定しました.


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シールで補強されていたSATAケーブルをOptiBayに接続します.


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バラシとは逆順に組んでいきます.奥で鏡面になっているのがOptiBayの底板ですね.この金属板の裏側にハードディスクが入っています.


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光学ドライブについていた温度センサーを、一応取り付けておきます.両面テープでの固定ですので、一度はがしたテープは新しいものに交換すべきですが、手元になかったのでそのまま貼り付けました.そのうち自然にはがれてしまうかもしれません.


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ハードディスクについていた温度センサーも、SSDの相当する位置に貼り付けましたが、SSD自体はほとんど発熱しませんので、これもあまり意味がないですね.本来であれば、OptiBayに搭載したハードディスクに温度センサーを貼り付けて、そこからケーブルをのばしてくるように改造すべきなんでしょうけれど、面倒なので、とりあえず場所を忘れないためだけに、もとあった場所に貼り付けておきます.


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SSDを組み込んだ状態ですが、ハードディスクより薄いので、妙にカックラカックラしてしまって、全く固定されていません.こんな状態で本当にいいのかと、余っている部品を見比べながらよくよく考えてみたのですが、これでいいようです.


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最後に取り付けたアミ.これのゴムブッシュがついていたところのネジが、ハードディスクを固定していたんですね.ゴムブッシュでハードディスクの振動を吸収していたようです.光学ドライブの取り付けもゴムブッシュが使われていました.新しいMacminiは、機械振動にも気を遣った設計のようです.

 
 

組み立て終わってXbenchをかけてみた結果です.ディスク性能はやはり非常に高速です.

 

Results 196.77

System Info

Xbench Version 1.3

System Version 10.6.4 (10F569)

Physical RAM 2048 MB

Model Macmini4,1

Drive Type INTEL SSDSA2M080G2GC

CPU Test 168.15

GCD Loop 280.55 14.79 Mops/sec

Floating Point Basic 134.47 3.20 Gflop/sec

vecLib FFT 110.30 3.64 Gflop/sec

Floating Point Library 268.71 46.79 Mops/sec

Thread Test 269.95

Computation 332.90 6.74 Mops/sec, 4 threads

Lock Contention 227.01 9.77 Mlocks/sec, 4 threads

Memory Test 191.39

System 216.39

Allocate 292.55 1.07 Malloc/sec

Fill 178.49 8678.49 MB/sec

Copy 206.47 4264.63 MB/sec

Stream 171.56

Copy 160.31 3311.24 MB/sec

Scale 167.22 3454.68 MB/sec

Add 180.07 3835.96 MB/sec

Triad 180.38 3858.83 MB/sec

Quartz Graphics Test 190.86

Line 147.41 9.81 Klines/sec [50% alpha]

Rectangle 187.94 56.11 Krects/sec [50% alpha]

Circle 161.52 13.17 Kcircles/sec [50% alpha]

Bezier 172.03 4.34 Kbeziers/sec [50% alpha]

Text 478.69 29.94 Kchars/sec

OpenGL Graphics Test 153.97

Spinning Squares 153.97 195.32 frames/sec

User Interface Test 281.39

Elements 281.39 1.29 Krefresh/sec

Disk Test 184.83

Sequential 139.84

Uncached Write 127.22 78.11 MB/sec [4K blocks]

Uncached Write 141.45 80.03 MB/sec [256K blocks]

Uncached Read 89.11 26.08 MB/sec [4K blocks]

Uncached Read 407.77 204.94 MB/sec [256K blocks]

Random 272.51

Uncached Write 348.21 36.86 MB/sec [4K blocks]

Uncached Write 99.22 31.76 MB/sec [256K blocks]

Uncached Read 1426.28 10.11 MB/sec [4K blocks]

Uncached Read 974.10 180.75 MB/sec [256K blocks]

 

いくつかの処理にかかった時間は以下です.

 

再起動から起動音まで:8秒

起動音からログイン項目の起動完了まで:17秒

Excel2004でシートを開いてグラフを表示するまで:9秒

PhotoShopCS4でjpeg画像を開くまで:6秒

Parallels4.0起動からWindowsXPの起動完了まで:24秒

GrandPerspectiveで起動ボリュームスキャンにかかる時間:1分09秒

 

いうまでもありませんが、非常にサクサク動きます.私が思いますに、Macminiは電源を内蔵したことで、どこかに持ち運びをするときには、本体と電源コードだけをカバンに入れて行けば、出先にあるディスプレイとキーボードとマウスをつなぐことで、自宅と全く同じ環境とスピードを確保することができます.15インチのMacBookProが約2.5kgなんですけど、Macminiは1.4kgです.SSDを使えば、ParallelsのWindows起動も24秒です.頻繁に移動するのであればもちろんノート型が最適ですが、たとえば出先で2週間くらい落ち着いて開発をするようなことが年に何回かあるようなときには、出先でも使えるMacという選択肢に新しいMacminiが入ってきているように思うのですが、どうでしょうか.