iPhone 4Sを買ってきてから、動作は速いし、電波は濃いし、いいことばっかりだと思っていたんですけれど、そうでもなかったんですね.日本独特のガラケーの遺伝子は、やっぱりちょっと引きずっているみたいです.iPhone購入時に、かわいらしいお姉さんの説明をつらつらと聞いている途中で、ちょっと気になった言葉に反応して質問をしました.
「Cメールっていうのはなんのことですか?」
「電話番号で70文字まで送れるメールのことです」
「それってSMSのことですか?」
「いえ、SMSとはまた別の物になります」
「ああ、そうですか」
その時に私は深く考えずに「SMSとは別にCメールなんていうのもあるんだ.でもどうせSMSしか使わないからいいや」と思っていました.物を知らないっていうのは怖いことですねぇ.まったく勘違いです.今日、iPhone購入時にもらった「制限事項」についての書類を見直していて、気がついたのですが、「Cメール安心ブロック機能は有効になっています」という記述がありました.「Cメール安心ブロック機能」というのは、「電話番号やメールアドレスなどの個人情報と思われるメールを遮断する機能」と説明を受けたよなぁ、と思い出したところで、試しに他の携帯に「Cメール」を送ったらどうなるのかやってみました.
とはいうものの、「Cメール」なるものはどこから送ればいいのかわからず、とりあえずSMSを送る「メッセージ」を使って、docomoの携帯電話にメールしてみました.ちゃんと送信できます.docomoから返信してみました.ちゃんと届きます.こんどは、本文に電話番号と同じ10桁の数字を入れて送ってみました.docomoには届きました.docomoから10桁の数字を入れたメールを送ってみました.届きません.普通の文字のメールを送ってみました.これは届きます.もう一回、数字のメールを送ってみました.届きません.つまり、iPhone 4S(au)の「メッセージ」で送っているのが「Cメール」そのものであったということと、電話番号のような数字や、メールアドレスらしき文字列を含むメッセージは、届かないだけでなく、送られてきていることすら通知されません.ちなみに、電話番号をdocomoの携帯電話に送ると、「電話番号が含まれているメールですから注意してね」というメッセージが表示された上で、本文が表示されます.こっちが正解ですよね.
さて、iPhone 4S(au)の「メッセージ」は普通のSMSではないということがわかって、ちょっと慌てたのですが、次に海外へのSMSは出来るのかどうか、中国にいる友人の携帯電話にSMSを送ってみたのですが、送信エラーとなり送信できませんでした.海外で携帯電話のメールといえば、普通はSMSのことですので、海外の人間と携帯メールを頻繁に使う場合は、iPhone 4S(au)は問題ありということになります.
auのFAQを見ると、「SMSは使えますか?」という問いに対して「SMS(i)が使用できます」という回答になっています.iPhoneを購入するときのお姉さんの説明も合わせて、私は当初、iPhone 4S(au)では、普通のインターネットメール、Ezwebアカウントのメール、SMS(i)、Cメールの4種類が使えると思っていたのですが、とんだ思い込み違いでした.実際は、「SMS(i)=Cメール≠普通のSMS」ということのようです.そして、Cメールは海外とのやりとりが出来ないらしい.電話番号のような数字を含んだメッセージは送られてきたことすら通知されない.大したことではないのですが、今まで出来たことが出来なくなると、ヒジョーに気になりますよね.
海外に対するSMSの送受信については、近々改善される予定のようです.FaceTimeとかに対応するときに一緒にアップデートされるのかもしれません.電話番号を含むCメールを勝手に削除してしまう「Cメール安心ブロック機能」は、設定で解除できるようなのですが、調べたところ、「090-4444-0010」あてに「解除」という本文のSMSを送れば、設定解除になることがわかりました.設定解除後に、その旨のSMSが届きます.その後、docomo携帯電話から電話番号を含むSMSを送ってみましたが、ちゃんと受信することが出来ました.
しかし、日本の携帯電話っていうのは、SIMロックを筆頭に、当然出来ると思うことがまったく出来なかったりして、思い通りに使えない部分が多すぎて困ります.ふと思いついたことを、適当にやってみたら、なんの障害もなく出来てしまうっていうのが、Appleの物作りのポリシーでもありますから、日本の携帯電話の仕組みとは相いれないものがあります.そういうところを早く何とかしないと、日本の携帯電話メーカは、ますます世界市場についていくことが出来なくなってしまいます.携帯電話会社のごり押しにつきあっているうちに、携帯電話メーカの体力をどんどん消耗させていくというのもかわいそうな話です.
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