ニセ「レバ刺し」試してみました.

レバ刺しの提供が禁止されてからしばらくたちますが、当初、いろいろな代用品が出回って、「なかなかイケる」とか、「こりゃダメだ」とか、いろいろなことが言われていました.その当時は何とも思わなかったのですが、さいきん楽天でチョロッと目について、買ってみました.「マンナンレバー6食セット50g×6袋(胡麻・ごま油付き)」です.

まず値段が安い.6食で¥1380とは、そもそもの事の発端になった¥280のユッケより安いです.まあ、ものがコンニャクですからね、生レバーと同じ値段だった方が驚きますけれどね.パッケージはこんな感じ(1食分).薄味の付いた調味液の中に、グロテスクな色のコンニャクスライスが浮いています.

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この調味液を切って、コンニャクを皿に並べて、付属のゴマ油をかけて、薬味のゴマを散らせばできあがりです.

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うーん、見た目はレバ刺しっぽい.

試しに、ゴマ油もゴマも付けない、コンニャクを素のまま食べてみましたが、コンニャクです.決してレバーなどではありません.調味液の味が、うすーく付いているだけで、コンニャクです.ただ、コンニャクに特有の臭みというか、コンニャク臭がまったくありません.これは大したものだと思います.色もレバーにそっくりですけれど、これは着色料でなんとでもなるので、大したことではありませんね.食感は、レバーっぽくないこともありませんけれど、やっぱり、タダ薄く切ったコンニャクです.


さて、指定の味付けである、ゴマ油とゴマを振りかけたものを食べてみると、なんと、レバ刺しっぽいではないですか.まあ、味は表面のゴマ油とゴマなので、噛めば噛むほど表面の味が流れていって、コンニャクの本性を現します.ですが、最初に口に入れた瞬間は、本当にレバ刺しっぽいです.さらに、手元にあった味塩こしょうを振りかけて食べると、これがさらにレバ刺し度が上がります.まあようするに、クニャッとした食感のものに、ゴマ油と塩がかけてあると、最初の一口はレバ刺しっぽくなるということですな.


おつまみとして通用するかどうかですけれど、口に入れて、1回2回噛んだくらいですぐにビールを流し込めば、けっこうイケると思います.そのために、自前で塩味を濃いめにしておけばなお良しです.コショウがベストなのかどうかよくわかりませんけれど、スパイスをいろいろトライしてみるのも面白いと思います.本物のレバ刺しは、噛めば噛むほど味が楽しめるものですけれど、このコンニャクレバ刺しは、口に入れた瞬間の歯触りと味が勝負です.噛めば噛むほど味が崩壊して、口に残るのはコンニャクだけになってしまいます.


もう1つ、本物のレバ刺しには絶対にあり得ない、このコンニャクレバ刺しのみの非常に有利な点があります.それは、冷蔵庫で長期保存が可能だと言うこと.まとめ買いをしておくことも出来ますし、ストックをしておけば、「ちょっと食べたいな」と思ったときにすぐに食べることが出来ます.わざわざ焼き肉屋に行く必要もありませんし、焼き肉屋に行ってもレバ刺しだけ食べて帰ってくるわけにもいきません.レバ刺しのお持ち帰りというのも聞いたことありませんし、そういう意味では、けっこう画期的なお手軽系おつまみだと思います.