金魚が白点病で大変.

金魚が白点病です.白点病を検索すると、「観賞魚にとって、最低最悪の病気」とか、「金魚にとって、最もポピュラーな病気」とか出てくるんですけれど、もう6年金魚を飼っていて初めてです.毎朝えさをやるときに金魚に異常がないか観察をしているのですけれど、ある日、尾びれになんだか白いプツプツが付いているような気がしたんです.光の加減で小さな空気の泡が付いているようにも見えたんですけれど、白いカビのようなものが付いていることを確認しました.さっそくGoogle先生に教えてもらったところ、白点病に間違いないということがわかりました.


金魚における白点病のメカニズムは次のようになります.金魚に付いている白点は、寄生虫です.寄生虫ですから水槽の中の生態系でループ状の生涯を送るのですが、金魚に付いている白点をスタートとしますと、こいつは金魚の表面ではなく、微妙に粘膜の下あたりで外の水とは触れないところに寄生しています.そして金魚から体液を吸って成長します(体液を吸われた金魚は衰弱して死亡します).白点は成長するにつれて、自分自身の体内に次世代の子供をたくさん蓄えます.ある程度成長すると、金魚の表面から剥離します.そうすると親は死ぬのですが、そのうちに中の子供がボハッと吹き出して(カビの胞子みたいなものですね)、それが水中を漂っているうちに、次の金魚の表面に到着して、その金魚に寄生します.この子供は非常に小さいので、目で見ることは出来ません.寄生に成功して成長すると、白点として見えるようになります.と、そんな一生を送っているそうです.このライフサイクルですが、温度に依存するようで、30℃くらいの高温であれば数日、10℃くらいの低温であれば数週間となるそうです.


この病気(寄生虫)の退治には薬を使うのですけれど、一番ポイントになるのは、薬が効く期間が限られているということ.それ以外の時にはいくら薬を入れても効かないそうです.子供が金魚に寄生したときは、金魚の粘膜の下にいるので薬は効きません.もちろん、成長して白点となっているときも、同様に薬は効きません.親になって金魚から離れたとき、親は死んでいるのですが、子供は親の殻の中に入っているので、薬は効きません.薬が効くのは、子供が親の殻から飛び出して水中を漂っているときだけです.見た目には、金魚から白点が消えて、一時的に病気がなおったように見えるとき、このとき、水中には大量の子供が漂っているので、ここを叩く必要があります.薬を入れる期間をできるだけ短くするためには、水温を上げて、寄生虫のライフサイクルをできるだけ短くして、速く子供状態にして薬にさらすようにする必要があります.


ただ、白点が大量にあって、それぞれのライフサイクルがずれていると、白点のもの、金魚を離脱したもの、水中を漂っているものと、いろんな状態があるので、常に薬を入れ続けて、子供状態のものが全滅するのを待つしかありません.私の場合、思い起こせば白点病を発症したきっかけとなる事に心当たりがあったので、1回目のライフサイクルで叩くことができてラッキーでした.ただまあ、10匹いた金魚のうち3匹は死んでしまいましたけれど、ヘタをすると全滅もあり得るらしいので、ラッキーと言っていいと思います.白点病に気が付いてからの治療の記録は以下のようになります.


6月24日:白点発見.思い起こせば、22日にホームセンターで買ってきたヌマエビをそのまま水槽に入れたのが原因と思われる.

6月25日:とりあえずヌマエビを別水槽に分離.本水槽の掃除と半分の水替え.薬(ニューグリーンF顆粒)を規定量投入.ヒーターで水温を上げ始める.

6月26日:金魚2匹死亡.表面に白点がなかったので、寄生虫はすべて逃げ出したあとか、もしくは、薬と水温変化のストレスにより死亡したのか.生き残った金魚は、爆発的に白点が増えている.

6月27日:金魚1匹が水槽から脱走して死亡.寄生虫のかゆみで、突然すごい勢いで泳ぎ出すことがあり、それで水面からジャンプしたものと思われる.ダンボールで水槽にふたをする.他の金魚は白点の減少を確認.見えないだけで子供がうじゃうじゃいるかと思うと気持ち悪いので、1/3の水替えと、規定量の1/2の薬を投入.

6月28日:白点ほとんど無し.よく見ると白点のあとのようなものがあるようにも見えるが、薬で水に色が付いているのでよく見えない.

6月29日:全員白点無し.子供の寿命は24時間以内ということなので、治療終了に向けて水温を下げ始める.

6月30日:水を1/3交換し、規定量の1/2の薬を投入.←いまここ.


もうこれで治療は完了と思いますが、今後は2日に1回、1/3ずつ水替えをして、順調であれば、1週間後くらいに、水槽を再立ち上げしようと思います.本水槽は、バクテリアも含めて寄生虫もきれいに全滅していると思うのですが、分離したヌマエビをもどすかどうか、どうしたもんだろうか.生き物だし捨てるわけにもいかないし.