レジューム機能を使ってみると.

私の使っているAnycubic i3 Megaという3Dプリンターには「レジューム機能」というのが付いています.これには二つの意味があるみたいです.印刷中に停電したあとで電源が復旧したときに、また最初から印刷し直しではなくて、さっき停電したところの続きから印刷できるっていう機能と、単純に印刷中に「ポーズ」をかけて、そのあと「レジューム」で印刷再開できるっていうのと.

停電復帰機能ってどうなんでしょうかね.停電してもヘッドが瞬間的に冷えるわけではないから、樹脂は漏れ放題だし、ヘッドが長期滞在する付近の樹脂は溶け放題だし.実際にSDカードの接触不良で印刷が停止したときには、とてもそのまま印刷再開できるような状態ではなかったです.
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ノーコントロール状態で印刷が停止すると、こんなふうになります.

それに対して、印刷中に「ポーズ」をかけると、自動的にヘッドがちょっと上がってくれるので、ノズル周りが溶けたりすることがありません.もちろん糸は引きますけど、そこら辺をちゃんと面倒見てから「レジューム」すると、けっこう綺麗に再開できます.

これを使うと、印刷中に違う色のフィラメントに交換したり、印刷中のブツの中に何か仕込んでから印刷再開とか出来るっていうんですけど、色を変えるのにはあんまり興味がない.印刷中のブツに何かを仕込むっていうので最初に頭に浮かんだのは、ルアーを作るときに中に鉛玉でも仕組んで、ルアーが揺れるとカラカラ音が出るっていうやつ.そういうのには便利に使えそうですけど、ルアー作らないしなあ.で、次に思いついたのが、こちらになります.

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これはもう何年も前に買ったHDDケースの中身です.たしか¥300位だったんじゃないかな.たくさん買ったんだけど、使わずに残っていたものです.


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2.5インチのHDDにつけると、こんなふうになります.このHDDはアップルマークが付いているから、たぶん何かに内蔵されていたものだと思いますけど、何だったんだろうか、覚えていません.120GBですね.今回はこれを使います.


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まずは、HDDユニットと同じ大きさで厚さが0.5mmのシート状のものを印刷しておきます.手際がいいように見えますけど、もちろんこのアイデアに到達するまでには何回も失敗をしています.


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次に、普通にHDDケースを印刷開始します.このときに、天井面を印刷開始する高さを確認しておいて、その印刷寸前で「ポーズ」をかけます.


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HDDユニットを仕込みます.


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印刷してあったシートをかぶせます.何カ所か、薄い両面テープで固定してあります.


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そして「レジューム」をかけて、塗り込めます.もうドキドキですわ.ちなみに、ビルドプレートの温度は60℃.それくらいならHDDも耐えられると思うんですけど、動作中の発熱じゃなくて外部からの加熱だからなあ.まあ、そのために一番いらなさそうなHDDを選んだんだし.


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こんな出来上がりです.透け感のある外壁の厚さは1mm.


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裏面はこちら.


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そしてケーブルをつないでみると、ちゃんと動きました.うーん、継ぎ目がなくてネジもなくて透けてて、中二っぽくてカッコイイかも.ただまあ、各面が接触しているのは本当にわずかな線状の部分なので、強度的には無理がありますわな.たぶん落としたらパッカーンと割れることでしょう.

中に何かを塗り込むっていっても、なんか面白い使い方あるだろうか.外部コネクタとか全く無しであれば、ホコリが絶対に入らないHDDケースとか出来るけど.Qiで電力供給して無線で動く何かとかかな.ダイソーで売っている太陽電池で光る庭のLEDライトを分解して埋め込むとか.でも完全防水は期待できそうにないから外は辛いかなあ.夜中に人が近づくと自動的に光る半透明の能面を軒下にたくさん吊しておくとか面白いかもしれない.