3D プリンターでiPhone SEのスマホケースを自作した(2).

前回、iPhone SEのケースを自作するための基礎となるバンパーを、TPUというフィラメントを使って作りました.これはまあ比較的順調といいますか、図面から数値を打ち込むのがつらかったくらいで、けっこう簡単に形になりました.ボタンの押し心地をよくするためにチョロッと手を加えた程度です.で、ここからが本番でして、自分の考えていた形のスマホケースを作ったんですけど、これが近くまでは簡単に行くんですが、どうも最後が詰め切れなくて、何度も何度も手直しすることになってしまいました.


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今回は青いTPUフィラメントで印刷しました.


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印刷完了して、サポート材を引っぺがしました.


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iPhone SEに装着すると、見たところピッタリ.まあ、基本形に前回のバンパーを流用しているので、寸法は狂いようがありません.


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背面がこちら.でっかいスライムが巻き付くようなデザインにしてみました.これは最近になってFusion360の「シートメタル」っていう機能の使い方をちょっとだけかじって、ぜひやってみたいと思っていたデザインなのです.


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寸法はピッタリですけど、念のためコネクタまわり.


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ボリュームスイッチ周り.


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iPhoneとの隙間も、まったくありません.


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そして、スライムなので当然やわらかくなるようにしています.このときは、ノズルが0.4mmで、外壁が0.8mm、インフィルは10%で「ジャイロイド」っていうのを使っています.なんかもうこれで完成ですって言ってもいいような出来に見えますが、どうにも気にくわないところがあって、やり直しを繰り返すことになりました.


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サポートがはがれねぇ.

実はこれは2号機でして、1号機は一番見栄えが気になる背面を上向きで印刷したんですけど、スマホケース本体内のサポートをはがすのに非常に苦労をして、本体の一部が引きちぎれたり、表面がサポートにつられてはがれたりと、納得のいくモノではありませんでした.そこで、2号機は背面を下向きにして、ビルドプレートから0.5mmほど浮かせて印刷しました.そうしたら今度は、サポートが本体にくっついてしまってはがせなくなりました.

そんなこんなで、大方の形は出来ているのに、あっちがはがれたり、こっちがはがせなかったりと、作り直しを繰り返すことになります.
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ボツが7号機まで.

TPUって本体もサポートも自由に曲げられるので作業はしやすいんですけど、面でくっつかれると、ものすごく強力にくっついてしまうので、はがすのに力一杯でも足りずに途中まではがして休憩を挟んで続きをはがすとかそんな感じです.毎日どこかが筋肉痛です.サポートって簡単じゃないですね.最近やっと3D プリンターで印刷しやすい形というのがわかってきたように思うんですけど、サポートを使うと、それにくわえてサポートがはがしやすい形状とか印刷方向とかまで考える必要があってホント大変です.まだまだ奥が深いというか、先は長いというか.